ベルリンからプラハへは、列車で移動しました。外国の駅や列車は、旅情をかきたてられる感じがして私は大好きです。テンションが下がる駅にまだ遭遇していないから、こんなことが言えるのかもしれないのですが。

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ベルリン中央駅のかっこよさにどきどきしていたのも束の間。
我々はばたばたと列車に乗り込んで(停車時間がわからないのですぐ乗らないと怖いのです)、早速空いていそうな座席をみつけました。大仰な荷物をたまたま居合わせた親切な日本人のおじさまたちに頭上の棚に乗せてもらおうとしていたら、「そこは私らの席ですよ」と言ってくる人々がいるじゃありませんか。

え、だめなのここ座れないの?

私たちは指定席じゃなくて自由席のチケットを買っていたので、どうやら指定席の人たちが来たらそちらが優先になるようだったのです(重要な情報だが、ふたしか)。

親切なおじさまにお礼をいい(&荷物を下ろしてもらい!)やむなく立ち上がって、通路に出た我々。
空いてる席がみつかるまでが…大変でした…。
空席を探しながら通路をずーっと歩いていたのですが、どこもいっぱい(なぜ自由席の切符を売っていたのか?というレベル)。

どんどん歩いていくと、ついに通路の反対側からご一行が!反対方向に行きたい車たちが顔を合わせ、どちらもバックもできず、一方方向の道がふさがるところを想像してください。そんな感じでした。さらに悪いことに、我々の後ろからも誰かが来る…。
正面には中国語を話す人、背後にはスペイン語を話す人、どちらも通りたいと言ってる(ぽい)けど、誰もひかないし、我々も動けないしーー!ひーーー!

…テレビだったら、来週に続いたと思うんですけどね。残念ながら、どうやってこの状況を脱したかは、覚えていません。
とにかく、すったもんだありながらも、なんとかボックス席に空きを2席見つけて、私たちは腰をおろしました。

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最初に同席したのは、中年の夫婦とおぼしき男女でした。
私と友人が話をしていると、マダムがいらいらしたオーラを放ってきます(なぜ!別に騒いでないじゃん!)。
そういう人に限って、自分が夫(らしき人)と話すときは、思いきりがいいんですけどねー。ふふふ(いらいらしない、いらいらしない)。仕方がないので、夫婦と一緒に乗っている間は静かにガイドブックを熟読する時間にしました。

夫婦がおりると、日もだいぶ陰っていて、景色はずいぶん表情を変えていました。全然都会じゃない、人はまばらにしか目につかないような、街。山や公園。駅のホームにいた、スクールバッグらしきものをしょった女の子、とそのお母さんとおぼしき人。

夕方の空気に包まれたそんな景色を見ていたら、小さい犬と親子(人間)が、ボックス席に乗り込んできました。指差し会話帳にチェコは犬が多いと書いてあったけど、早速会えるとは。
会話帳を見ながら、チェコ語でかわいい、と言ってみました。
最初は「?」という顔をされたけど、何回か同じ単語をぼそぼそ発音してみたら、「ああ、かわいいっていってんのね」みたいな感じで、お嬢さん(小学生くらい)が笑ってくれました。

チェコ語の指差し会話帳を会話のために使ったのはおそらくここだけでしたが(挨拶とかはあちこちで使用)、本来話なんてしなかった、できなかったであろう人と意思疏通ができることは、何にも代えがたく嬉しいことだと私は思うのです。このあと、話が盛り上がり…ということはなかったけど、でも。



世界遺産や観光地も好きだけど、楽しかったけど、印象に残ってるのは旅先で会った人と話したことだったり、するんですよね。

それは、会話というのは間違いなく私のオリジナルの思い出だからなのかなと、最近思ったりします。
例えばマチュピチュ。いろんな人が行って一番よかった観光地として挙げているので大変心苦しいのですが…、私はそこまで感動できませんでした。
友達のFacebookとか、他の人の旅行ブログとか、そんなところにあった写真で何度も予習をしていたからだと思います(そういうのを見なかったら…心持ちは変わっていたんでしょうか。もちろん実際にいってみてわかったことも、たくさんあったのですけど)。
それよりも、ペルー旅行では、帰りの飛行機で横になったおばあちゃんと話したこととか、道で話しかけてきた少年のことの方が、印象に残っています。
会話は予習できないし、心の準備もできません。私だけのもの。そこが、いいです。

そんなこんなでプラハに着くと、駅は少し暗くてしーんとしていて、倉庫みたいな印象でした。私は、この駅が好きだと思いました。
駅にあったエレベーターは手動で、これもまた新鮮でした。レバーをまわすと、動きます。

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新婚旅行でプラハを訪れた友達が、「駅の地下通路にピザ屋があったけど、衛生的に不安すぎて絶対に食べられなかった」と話していましたが、私はピザ屋をみつけた瞬間にうきうきして買っていました。育ちの違いというやつですね。
件の友達には、このことを言えていません。